#141 借金などのマイナス財産が 相続財産に含まれていたら

財産を相続する場合、現金、預貯金や不動産などの資産のみでなく、借金などの負債まで相続してしまうことがあります

そこで今回は、マイナス財産を相続するかどうか、遺産を相続する際の3つの方法について簡単にご説明します

 

マイナスの財産も、プラスの財産と同様に相続の対象になります

たとえば、知人から被相続人が500万円を借りていた場合、被相続人が生きていれば、知人は被相続人に対して返還請求を行いますが、被相続人が亡くなった場合、その債務を相続人に対して請求が行えるようになります

すなわち、マイナスの財産を相続した相続人には、その債務の返済義務が承継されます

 

相続財産にはさまざまな種類がありますが、「この財産だけを承継したい」という選り好みは基本的にはできませんので、相続の際には注意が必要です

 

■相続の方法には、「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3種類あります

①「単純承認」

単純承認とは全ての財産を相続する方法です

負債も相続するため、相続財産に負債があればその返済義務も負うことになります

 

②限定承認

限定承認とは、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産も相続する方法です

相続財産のうちプラスの財産が1億円、マイナスの財産が3億円であれば、マイナスの財産は1億円のみ相続します

限定承認を行うには相続人全員が共同で、相続の開始を知ってから3カ月以内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に申述をする必要があります

 

③相続放棄

相続放棄をすれば、相続人は被相続人の権利や義務を一切受け継がず、初めから相続人とならなかったものとみなされます

限定承認同様、家庭裁判所に申述が必要で、期限は相続開始を知ってから3カ月以内です

なお、相続放棄しても受取人が指定されている保険金や退職金は受け取れます

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