Q&A 疎遠で浪費癖のある甥に相続させないことは可能?

Q.私は妻と2人暮らし。子どもはなく、両親もすでに亡くなっています。兄がいましたが10年前に死去。その兄には息子(私にとって甥)がいます。甥とは20年以上会っていないのですが、今は定職につかずギャンブル三昧と聞いています。もし私が死んだら、甥にも私の財産が渡るのでしょうか?相続させたくないのですが可能でしょうか?

 

A.遺言書を書きましょう

 

法定相続分は配偶者4分の3・兄弟姉妹が4分の1となります。この場合、お兄さんがすでに亡くなっていますが息子さんがいるので、この方に代襲相続権があります。

つまり相続が発生したとき、何の対策もとらずにいたとすると、この甥に4分の1の財産を分割することになりかねません。

 

どうしても甥に財産を相続させたくないのであれば遺言書を作成しましょう。たとえば「全財産を妻に相続させる」内容で記しておきます。

 

遺言で特定の相続人等に遺産を集中させた場合、配偶者や子・父母などには一定の範囲内で最低限の相続分は保証されています。これを「遺留分」といいます。

 

遺留分を侵害された相続人は、「遺留分減殺請求」といって、遺留分に相当する財産を請求できます。

 

しかし兄弟姉妹に関しては遺留分という権利そのものが発生しません。したがって遺言書をきちんと記しておけば、甥が財産を相続することがなくなります。

 

 

なお、遺言書は、公正証書遺言で作成することをお勧めします。

自筆遺言だと、家庭裁判所の検認が必要になったり、遺言書の効力自体に争いが生じるなどのことが起きうるからです。

参考記事→

Q&A 公正証書遺言と自筆証書遺言 どちらがよい?

 

 

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