#59 不動産を売買した方が1年以内にするべき税金手続は?

残しておいても誰も住まない家や、管理の手間だけがかかってしまうような土地は、相続対策として相続が発生する前に処分しておきたいものです

逆に現預金が多い場合は、相続対策として不動産を購入するケースもあります

そこで今回は、不動産を売買した方に関係する税金関係を簡単にご紹介します

 

□不動産の売買で発生する税金

(1)不動産を売却した場合

不動産を売却したとき、購入時の価格よりも売却価格が高い(=譲渡益が出た)場合と、低い(=譲渡損失が出た)場合で課税状況が変わります

まず譲渡益が出た場合には、譲渡所得税および住民税が課税される可能性があります

ただし、たとえば自宅を売却した場合は一定の要件を満たすと3000万円の控除が受けられるなどの特別控除の規定が設けられています

一方、譲渡損失が出た場合には、不動産売却にかかる譲渡所得税や住民税は課税されません

 

(2)不動産を購入した場合

不動産を購入したときには不動産取得税を支払わなければなりません

こちらは管轄の都道府県税事務所に申告書を提出して手続を行います

 

また、手続に期限はないものの、早めに不動産の所有権移転登記手続きをしておく必要があります

こちらはその際に法務局で登録免許税を納税することになります

 

一方、住宅ローン減税制度を利用することで所得税や住民税が控除されます

 

(3)同一年度内に複数の不動産を売却をした場合

この場合、譲渡益と譲渡損が発生している場合は相殺することができます

たとえば譲渡益が5000万円、譲渡損失が3000万円だったとしたら、相殺して譲渡益2000万円として申告できます

この2000万円については、ほかの所得との損益通算はできませんが、売却した年の1月1日時点で5年を超えて所有している自宅を売って譲渡損失が生じた場合は、ほかの所得との損益通算ができるうえ、損失が0になるまで、譲渡年の翌年から3年間にわたって控除することができます

 

納税する場合も控除となる場合も、さまざまな手続きが必要となりますので、漏れのないように注意しましょう

 

 

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